Ryzen7 Pro 4750G を入手したので D3DVP を試してみることにしました
更新履歴
2020/09/28 DXVA Checker のスクリーンショットを少し追加
テスト
テスト環境
OS | Windows10 Pro (Ver.2004) |
AviSynth | AviSynth+ 3.5.1 |
APU | Ryzen7 Pro 4750G (Renoir) |
GPU | Vega |
GPU Driver | 2020.0826.1331.24343 |
D3DVP | 0.2.4 |
Intel(Haswell)との比較もします。そちらの環境は前回の記事を参照してください
テスト映像素材
前回記事と同じもの(壺おじさん)を使用します
テスト
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LSMASHVideoSource( "test.mp4" ) Trim(1800,3599) AssumeTFF() Animate(800, 1199, "Subtitle", "結婚式前、お気に入りのシャツをクリーニングに出したのに、食べ物をこぼしたり。", 640, 60, 800, 1199, "MS ゴシック", 20, $FFFFFF, \ "結婚式前、お気に入りのシャツをクリーニングに出したのに、食べ物をこぼしたり。",-820, 60, 800, 1199, "MS ゴシック", 20, $FFFFFF) src = last.Subtitle( "元ソース" , font="meiryo", size=26) SeparateFields().SelectEvery(4, 0, 3).Weave() d3d = D3DVP(mode=1, autop=false, adjust=0, border="blank").Subtitle( "AMD(Renoir)" , font="meiryo", size=26) qtgmc = QTGMC().Subtitle( "QTGMC" , font="meiryo", size=26) haswell = LWLibavVideoSource( "intel.264" ).Subtitle( "Intel(Haswell)" , font="meiryo", size=26) StackHorizontal(StackVertical(src, d3d), StackVertical(qtgmc, haswell)) return last |
大体こんな感じ。前回の記事と全く同じ映像の同じ場面を抜いてきてます
今回は
- 元ソース(60p)
- 元ソースを 60i 化してから QTGMC
- 元ソースを 60i 化してから D3DVP(AMD)
- 元ソースを 60i 化してから D3DVP(Intel)
の4つを比較しました
今回、D3DVP のautop, nr, edge オプションは利かなかったので、デフォルト設定でのインターレース解除の品質だけチェックすることにします
確認
エンコードしたものをはっておきます。前回同様都合である程度圧縮してしまってます。ロスレスじゃなくてごめんなさい
ファイルとして保存したい場合は こちら を右クリックして保存など
フルスクリーンで再生して比較してみてください
差がわかりやすいところを一部分切り取って比較してみましょう
斜めのジャギーが非常に酷いです
レティクルに縞々が残ってしまっています
全体的にQTGMCはもちろん、Intelと比較してもはっきり劣っていると感じました
DXVA Checker
参考になるかもしれないので、DXVA Checkerの一部のスクリーンショットをはっておきます
感想
あくまで Renoir(Vega) での話なので、最新の RDNA 系だとまた結果がかわるかもしれないことはご了承ください。Intel についでも同様です
Radeon のデインターレースの性能は昔より劣化したというような話は聞いていたのですが、実際試してみた印象はよくないです。思った以上に良くなかったので、私の設定がどこか間違えているのではとも思っているのですが、わかりません…
Renoir は Fluid Motion が使えるので、それを愛用している方にとっては動画再生用として鉄板な APU なのかもしれませんが、Fluid Motion は使わない、TVTest 等でインターレース素材の動画を再生する、D3DVP を使う、という方にとっては微妙なのかもしれません
コメント
D3DVPでRadeonを使うときは、Fluid Motion のdirectshowツールを作ってる人のツールでインタレ解除方式などを変更したらマシになったと思います
Radeon Settingからは設定できないだけで、内部的には旧来のcatalystと同等の機能が実装されているみたいです
*かるくググったところ「DXVA Checker」かな。そしてNV12入力でないと高品質なインタレ解除ができない話を思い出しました
コメントありがとうございます。
DXVA Checkerですが、スクリーンショットを数枚追加しました。一応試してはいたのですが、「ビデオアクセラレーション設定」が選択できないので、DXVA Checkerからデインターレースの設定は現状できないようです。直接レジストリをいじれば一部設定を変更できるのかもしれませんが…
https://bluesky-soft.com/DXVAChecker.html
あと、DXVA Checkerの公式サイト様のスクリーンショットの2枚目(1枚しかないように見えますが5枚あります)では、RX460(Polaris)でVectorAdaptiveがあるのが確認できますが、Renoir(Vega)ではSSでもわかる通り確認できません。
評判の良かったベクター適応は残念ながらVegaでは内部的にも消されてしまってるのかもしれません。
Processor Deviceを確認する限り、おっしゃる通りNV12でないと高品質なインタレ解除ができないようですね。AviSynthのD3DVPは8bitのYUV420専用ですので、NV12入力になっていると思います。AviUtlで使う場合は「YUV420で処理」の設定が必要かもしれませんね