Celeron 3205U レビュー

Broadwell-UのCeleron 3205Uを入手したので適当にベンチマークを走らせて拙い比較をしてみます

基本スペックはARCで確認できます。CPUは2コア2スレッド / 最大1.5GHz、GPUは12EU / 最大800MHz となっています

DTV勢としては気になるかもしれないところだと、BroadwellですがAVXやAVX2はありません。VT-xやVT-dがあるのでマザーが対応していれば仮想PCの運用は問題なさそうです

 

更新履歴

2015/6/16 CentOS7でのcpuinfoコマンドの結果を掲載

2015/5/10 E3-1225v3のQSVベンチとりなおし。QSVのGPUデコードベンチも追加

 

ベンチマーク

適当にベンチマークを走らせて性能チェック。ちなみにThermal Throtting(CPUが高温になると性能をさげる機能)はオフです

CPUは定格(TBはMAX)、QSVテストのときのメモリはどちらも1600MHz(デュアルチャネル)です

 

QSVEncベンチマーク

公開されているものをそのまま実行。TU-1がBest Quality、TU-7がFastest Speedです

Celeron 3205U(12EU) E3-1225v3(HD4600P / 20EU)
1920×1080 1280×720 1920×1080 1280×720
TU-1 110.07 134.22 102.42 198.70
TU-2 115.31 134.80 110.71 208.81
TU-3 133.40 136.72 118.32 229.02
TU-4 131.58 138.14 215.25 345.83
TU-5 135.64 138.75 237.83 354.26
TU-6 137.61 140.43 255.15 342.78
TU-7 137.80 138.62 271.54 363.41

Celeron 3205Uの方は設定が軽くなってもあまりはやくならず、140fpsで頭うちになってますね。これはCPUの性能が低すぎてデコードの速度がネックになっているんでしょう。CPU使用率も100%になることがありました。なのでGPUデコードにすればはやくなりそうです

 

<2015/5/10 追記>

QSEncCのGPUデコード対応版がベータ版ながら出たので、CPUデコードと比較してみましょう。GPUデコードのベンチマークのコマンドは

QSVEncC –avqsv –benchmark result.txt -i sample_movie_1080p.mpg

こうしてみました

Celeron 3205U/ CPUデコード Celeron 3205U / GPUデコード
1920×1080 1280×720 1920×1080 1280×720
TU-1 110.07 134.22 111.71 199.99
TU-2 115.31 134.80 119.98 205.27
TU-3 133.40 136.72 172.98 270.06
TU-4 131.58 138.14 240.12 337.97
TU-5 135.64 138.75 236.69 333.55
TU-6 137.61 140.43 266.45 367.13
TU-7 137.80 138.62 270.76 375.53

軽い設定で約140fpsで頭うちだったものが大きく改善しました。CPU性能が十分だったE3-1225v3のCPUデコードとほぼ同じような結果になりました

CPUが非力すぎるので、GPUに負荷があまりかからない軽い設定でQSVを使うなら、デコードもGPUに任せた方がよさそうですね。AviUtlやAviSynthなどで無料で簡単にGPUデコードできるようになるといいですね

816_1

 

x264ベンチマーク

x264ベンチスレにあったものをそのまま実行。x264はr2525(64bit)です

Celeron 3205U C2Q Q9650 E3-1225v3(4C/8T)
very fast 10.52 20.51 58.85
medium 2.70 5.92 15.82
 slow 1.32 2.70 7.19
slower 0.61 1.38 3.53

Celeron 3205UはE3-1225v3(≒i7-4770の若干クロックダウン)の大体1/6くらい、Core2 Quadの1/2くらいな結果になりました。Core2 Quadの半分くらいってことはCore2 DuoのE8400あたりに近い速度は出ているのかも

世の中にはAthlon1コア、メモリ768MBでエンコする怖い人もいるので、人によっては十分CPUエンコもできる範囲でしょう

816_2

 

CineBench R15.0

ここから一般の人向けベンチ。CineBenchの64bit版を実行してみました

Celeron 3205U Q9650 + HD5450 E3-1225v3(4C/8T)
CPU 114cb 276cb 708cb
CPU Single 61cb 82cb 141cb
OpenGL 18.19fps 9.35fps 30.47fps

CPUは傾向としてはx264と似ていて1/6くらい&1/2くらい、になってます。Singleで見ると、Celeron 3205UはE3-1225v3の40%ちょっと程度。1.5GHz vs 3.6GHzなので単純にクロック比とほぼ一緒ですね。Core2の3GHzと比較すると75%程度のようです。Core2で例えるならE6600あたりに近いのかな

モバイル用のファンレスで動くようなCeleronがこれくらいのスペックが出るようになったことは十分進化を感じられるのかなあ・・・

OpenGLはCeleron 3205UはE3-1225v3の約60%となりました。GPUクロックは800MHzと1200MHzでだいぶ差がありすし、EU数も12 vs 20なのでクロックとEUのどちらの影響が大きいのかはよくわかりません。あとCPU性能も差がありますしね

816_3

 

DQXベンチ

最後に軽めのゲームのベンチマークということでDQX

Celeron 3205U Q9650 + HD5450 E3-1225v3(4C/8T)
640×480 低 6354 / 快適 6728 / 快適 11704 / すごく快適
1280×720 中 3512 / 普通 2853 / やや重い 6408 / 快適
1920×1080 高 1387 / 重い 1011 / 重い 2421 / やや重い

Celeron 3205UはE3-1225v3の55%程度となりました。大体CineのOpenGLと同じ傾向ですね。こんなCPUで一応3Dゲームが動かせるようです。凄い時代だなあ・・・

Radeonとは画質が違うでしょうから単純比較はできないでしょうが、設定が重くなるとHD5450よりもスコアが良いですね

816_4

 

消費電力

Celeron 3205U + SSD + DDR3L 4GBx2 + ACアダプタ でCPUのみのベンチだと最大16Wくらい、GPUも使うものだと最大25Wくらいでした。アイドルは11W程度です。

メモリ減らすなどすればアイドル1桁がギリギリいけるかな、というところでしょうか。GPUの消費電力がCPUに比べて大きいところは気になるかもしれません

 

 

サポートしている命令の確認(2015/6/16 追記)

海外サイトでAVXやAES-NIがサポートされていることになっていたので確認。Intel公式のARCはたびたび嘘をつくから信用できないですよね

ということで/proc/cpuinfoの結果を貼っておきます

avxもaesも見当たらないので、やっぱりないんじゃないでしょうか

 

感想

簡単に言ってしまうと5年前のCore2 Duo+HD5450とかGT630辺り、みたいな構成のようなものなのかな。ネットサーフィン、Office、動画鑑賞、ハンゲ程度のゲーム、みたいな一般人っぽい使い方なら十分だと思います。その手の利用であればタブレットで十分な時代でしょうけれど・・・

 

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